伊沢あさ子 | - 2014/11/30
- 出演(箱、豚に餌をやる農民、職業斡旋)
みなさま、はじめまして。今回、「劇団ひの」の舞台に初めて参加させていただく 伊沢あさ子です。どうぞよろしくお願いたします。 「第三帝国の恐怖と貧困」の稽古を始めたのは、残暑の8月末。そして、天高く馬 肥ゆる秋が過ぎ、ひゅる~り冷たい北風の吹く冬となりました。それは、まさしく 「第三帝国の恐怖と貧困」にぴったりのさむ~い季節! 11月30日はゲネプロの日。本番さながらの稽古です。9時45分、全員集合! まだ眠そうな人もちらほら。かくいう私もその一人。でも、体操と発声練習で眠気 が吹っ飛びました。そして、歌レッスン、ドイツ軍の閲兵など、みんなでそろえる シーンの練習と打ち合わせで、あっという間に午前が終わり、慌ただしく昼食。 午後からは、うふっ、メイクの練習です。みんなで、わいわい。自分の役柄の数だ け顔を作ります。私は、「箱」のおかみさんと「豚に餌をやる農民」の農婦と「職業 斡旋」のおばはん(隣の女)。これがねぇぇ、美術的才能がゼロの私は四苦八苦。 えっ、女なんだからメークはできるだろうって? と~んでもない! 人間の絵を描 けば、宇宙人。まして、立体模型(顔)に色を塗りたくれば、エクソシスト。だか ら、いつも普段は地味目のメークです。これまでの演劇では、いつも誰かにやっても らってた。今日は誰が・・・? あ、みんな、忙しそう。そんな中、「顔が平面に なってるよ」の指摘。だって、鼻が低いんだもん。平面な顔を立体に? おおお、私 がやると絶対にモンスターに変身してしまうのよ・・・。見るに見かねた良子さんが 助け舟を出してくれました。良子さんがやれば、ちょちょいのちょい。あー、よかっ た! 化け物にならずにすんだわ~。感謝、感謝! その後、照明と音楽に合わせ、転換の練習を中心に全体の通し。なにしろ12話も 劇をするので、12通りの舞台を作るための大道具や小道具の出し入れが、てんやわ んや! 転換の時の実際の照明をしてもらうと・・・おおお・・・暗い! まさに、 第三帝国の恐怖が忍び寄る暗さです! 床に貼ってある蛍光テープの微かな明かりを 頼りに、道具を持って、ぬきあし、さしあし・・・その姿はまるで忍者! 観劇して くださる皆様には、軽やかで(?)、華麗な(?)忍者の姿もお楽しみいただければ と思います。 そして、午後5時過ぎからゲネスタート! 緊張が走ります。みんな、気合を入れ て、本番だと思ってやり切りました! 演技中の舞台撮影もありました。ちょっとカ メラ目線になってしまったのは、私だけかしら? 本番では、もちろん、演技だけに 集中します! ゲネが終わり、メークを落として、お疲れさまでした~となったの が、午後8時。それから、さらに、打ち合わせと後片付けで夜は更けていくのでし た。ゲネの反省をもとに、本番までの数日間で総仕上げです。 「第三帝国の恐怖と貧困」の舞台では、皆様を1930年代のヒトラーのファシズム時 代にお連れいたします。その時代の背景をわかりやすくご理解いただける演出となっ ていますので、「劇団ひの」がチャレンジするタイムトラベルを体験なさってみては いかがでしょうか? 12話の劇は、ばらばらな話のようにみえますが、最後には1 つの答えに行きつきます。その答えとは? 皆様はどのように感じ、どんな結論にい たるのでしょうか? 今の平和な日本の幸せを噛みしめながら新しい年を迎えるのにふさわしい作品で す。そして、その先の未来を築いていくのは、私たちひとりひとりです。皆様といっ しょにタイムトラベルを共有できること、劇団員一同、心待ちにしております。
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