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川上剛 / 狼森:百姓2、鹿踊り:嘉十(かじゅう)
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2021/04/25
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4/25(日)「狼森・鹿踊り」けいこ
いつもの、けいこ場やホールでの公演スタイルとは異なり、リモートでの朗読劇「狼森(オイノもり)と笊森(ざるもり)、盗森」、「鹿踊(ししおど)りのはじまり」の2作品に取り組んでいます。
出演者は各自自宅のパソコンを前にして、コミュニケーションツールを使い、リモート会議をするような形で、画面を通して顔を合わせます。 “朗読” とはいうものの、ただ書かれている作品を読み進める、というのではなく、ちゃんと登場人物を演じます。
舞台を使っての公演とは異なり、動き回ったりすることはありません。なので、いつも以上に想像力が必要になります。役同士の位置関係だったり、誰に向けたセリフか、ということを認識出来ていないと、会話にならないからです。
この日のけいこでは “どの言葉にも裏付けが必要”、“状況・風景を絵にする(イメージする)こと” が課題となりました。観ている方に伝わるようにする為には、物語の世界に入り込めるように、役者自身がその世界の人間でなければいけません。演じる上で当然であり重要なことですが、今回はリモートなので、役者はそれぞれの画面上におり、全体として何が起こっているかが観ている側に分かりづらいと思います。それを、如何に分かるように伝えるか、が今回の作品の完成度のカギを握っています。
2作品とも世界観が独特で、“人間は自然と共存している” がベースにあります。それゆえ、現実の世界ではありえないことが起こります。それが面白かったり、考えさせられたり、する作品だと思います。
リモート演劇という初めての試みの為、こうすれば良いといった正解があるわけではなく、試行錯誤、模索しながらの創造が続いていますが、必ずや皆さんが楽しめる作品となれるようけいこに励んでいきたいと思います。
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