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今月のクローズアップ

[2002年7月]


篠崎梓さん

私はよく雑貨屋さんに行きます。
洋服に、食器に、文房具に、お菓子に・・・とにかくなんでもあって、色んなアイディアやデザインがあふれているので、とても楽しい場所です。
ごちゃごちゃ色んなものが混ざり合ったところというのは、様々な種類のものに出会うことができて、中には、見たことも聞いたこともないようなものが隠れていそうな気がするので、私はそんな雰囲気が大好きなのです。
雑貨屋さんはそれにぴったりのところだと思います。
もうひとつ、私の周りでごちゃごちゃしたものがあって、それは「私の好きなもの」です。
しかもその中身は、忍者に、杏仁豆腐に、アールヌーボーに、厚底の靴・・・など、それらをどういうふうにまとめて「私」として紹介すればいいのかもわからないくらい色んな種類があります。
私の興味をひくものがこの世の中に沢山あって、少しでも「いいな」、「面白いな」と思ったものをみんな「私の好きなもの」にしてきたので、色んなものが集まってしまったのです。
だから、「好きなものは?」と聞かれた時はいつも悩んでしまいます。
どれか一つだけ選ぶこともできないし、これから も「私の好きなもの」は増えていきそうだからです。
そんなわけで最近は、雑貨屋さんのような人を目指そうかな、と思い始めました。
好きなものは「色々」で、ごちゃごちゃしがやがやしてるげど、なにか不思議なものが隠れているような人、そんな人になれたらいいです。


「魔の森のなぞかけ鬼と銀のシギ」の感想

今回の「魔の森のなぞかけ鬼と銀のシギ」は、私の殻を破るきっかけになったお芝居だったとおもいます。
そして実際にポルをやっていくうちに、少しづつだけど自分が変わっていくのがわかったので嬉しかったです。
それを一番感じることができたのが、ポルと王様がけんかをするシーンでした。
二人が、「おなら!」とか、「うんこ!」とか言いながら、できるだけ変な格好や顔をして相手をバカにするのですが、そこのシーンをやるのがすごく楽しみになっていたのです。
前までだったら、他の人が見ている前で「変な格好や顔をする」なんて恥ずかしくてやるのもいやだと思っていたのに、それが好きになって、やるのが楽しみにまでなっていたのでびっくりしました。
ポルと言う女の子は、元気で、やんちゃで、おしゃべりで、行動的で、私が前から憧 れていた女の子像でした。
でも、そんな風になりたいと思いながら、恥ずかしさや「私にはできない」という思い込みが邪魔をして、実際にはそうなれずにいたのです。ポルを演じることで、少しづつわたしの固い殻がはがれ、演技上でも、自分自身としても、少し成長できたことが本当に嬉しかったし、そのお手本として一緒に生きてきたポルに、「ありがとう」と言いたいです。