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今月のクローズアップ

[2002年9月]


萬田哲之さん

タイトル:劇におぼれて

私は小さい頃からある事に興味を持っていました。それは役者です。
5〜6年位前から何度か劇団に入ろうかと迷いましたが、チームワークを必要とするので他のやりたい事や仕事の事を考えるといつも諦めていました。
 しかし、一昨年、キャスト募集のチラシを見て、ダメもとで劇団に入団しました。
昨年の夏はメーテルリンクの"青い鳥"を公演し、私はオバケ役(顔はメイクしてオバケのQ太郎状態)で出演しました。
扉から飛び出してダンスを踊り、チルチルとミチルや妖精を追いかける役でした。たった5分位の出番でしたが、滅茶苦茶体力を使いました。
出番以外の時は、黒い服を着て劇中の転換作業を行い、約2時間の公演があっという間に終わりました。
今年の夏も2回目の児童劇に出演したのですが、児童劇はストレートなメッセージを持っていて分かり易く、風刺が入っていたり、メリハリもはっきりしていて公演の後はスッキリ爽快といった感じです。
昨年の冬の公演は、死をテーマにした内容であり、笑いあり、涙ありの大人向けの劇でした。
私はエキセントリックな糖尿病の絵描きの役を演じました。喜劇というのは難しく、狙っていた所で笑いが取れなかったり、逆になんでこんな所で笑いが起こるのだろうといったことが起こります。
大人向けの劇は難しい所もありますが、ちょっとしたセリフに重みがあったり、感動したりと児童劇とはまた違ったおもしろさがあります。特に大人を笑わせたり、泣かせたりすることは演技する者にとっては快感です。
演劇をやっていて何よりも嬉しいのは、見に来てくれる友人や、見知らぬ人から"良かったです"の一言を頂いた時で、その一言をもらうと、苦労したけどやって良かったなと思います。