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今月のクローズアップ

[2004年01月]


河村卓哉さん

2004年の私の抱負

私が劇団「ひの」に入団したのは、1991年の公演『ジャンプ』の時、23才でした。
当時、劇団「ひの」には定着した男優が少なく、入団して三年ほどたつと、ラッキーなことに主役級の役を多くやらせてもらいました。
主役級というのはセリフも出番も多く、役者として成長するには大きなチャンスです。それを長い間やらせてもらえたのは、とても幸運でした。

昨年の『夏の夜の夢』、『火のようにさみしい姉がいて』では、”主役級でないけれどキーになる役”をやらせてもらえ、そういう役を演ずることの難しさを経験させてもらいました。
飯田良子さんの言葉を借りると、「今までのように100%の炎ではなく、40%の炎で静かに燃える演技」というものを探究するきっかけにもなりました。

私が長い間、主役級をやることによって成長できたように(といってもまだまだ全然未熟ですが)、後から入ってきた団員たちがドンドン伸びていく時がきているようです。

当たり前のことですが、お芝居は一人ではできません。(たとえ一人芝居でも、スタッフや制作などの多くの人の力が必要です。)お芝居は、役者・スタッフ・制作・観客で創る総合芸術。
今迄は、自分の演技のことばかり考えてきたのですが、よりいいお芝居を創るためにこれからは、自分を成長させながら且つ団内にも目を配っていく技が必要のようです(「ちょっとぉ〜、今頃になってそんなこと思ったの?!」ともう一人の自分が言ってますが・・・)。
飯田良子さんや朝比奈生美さんたちはかなり前からやっているので、これからもおおいに学びたいとおもいます。

さてさて、そこで今年の私の抱負です。  『段取り力』と『速読の力』をつける!

劇団と仕事をやっていると、どうしても時間が足りません。
よくばりな私は、「劇団にもっと力をいれたい。仕事にもっと力をいれたい。」と思うのですが、思うようにいかずイライライライラ。そこで目をつけたのが『段取り力』と『速読』。

12月の公演の後、齋藤孝さんの『段取り力』(筑摩書房)という本を読みました。
芸術や仕事をするなかで、能力と呼ばれるものの多くの正体は、実は「段取りをいかに効率良く組むか」ということであるそうです。
今年一年は、物事の裏にかくれている段取りを見抜くことを意識して、段取り力を得、高率よく時間を創っていきたい。
もう一つは『速読』。お芝居も仕事もそうだけど、物事を見通す力をつけるには、やっぱり読書が一番。
でも稽古とかこんつまってくると、読みたい本がたまるばかり。役づくりのための資料や本も読み切れないことも・・・。
そこで目をつけたのが『速読』。で、まず手始めに『速読入門』なる通信教育を受けることにした。
2004年は、この二つの武器で劇団と仕事の飛躍をしたい!
きっと冬の公演のころには、この成果が現れているに違いない・・・かな?

最後にみなさんに、河村家から年賀状です。