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今月のクローズアップ
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[2008年7月]
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西島隆さん

こんにちは、音響を担当している西島です。

1 出会い

私が、劇団「ひの」と出会ったのは、1989年8月です。
広報「ひの」7月号の「みんなのメモ帳」に掲載されていた「劇団員募集」を見て電話をしました。稽古場(新稽古場建設中で今はない)は、当時建ててまもなくピカピカに輝いており、アマチュア劇団が稽古場を持っていることに大変驚きました。
そして初めて音響を担当したのが、この年の秋の稽古場公演「アルベール・カミュ」の「誤解」でした。この作品は日本人の感性では理解が難しく、演出(佐藤様)の説明を受けて少しは理解できたつもりでした。月日が経つのは早いもので、それから20年経過したこととなり、それだけみなさんにお世話になったことになり改めて感謝します。

2 音響とは

音響は、劇中に音楽や効果音を流し、雰囲気を盛り上げる役割を担っています。
芝居の場面に合った音楽の選曲は、未だに苦労の連続です。最近は新曲とボーカルのないインストウルメンタルの曲が少なくて困っています。インターネットは大変便利で、芝居に関係するキーワードでアーチストを検索しCD店へ行き、そのアーチストのCDが試聴できればラッキですが、CDが試聴できないと購入しますが大きな賭です。昔購入したLPレコードも現役で活躍しています。オーデオ雑誌等の真空管アンプで有名な柳沢正史氏の真空管アンプで音楽を聴く会で、1960年代の女性ジャズボーカルをLPレコードで聴きましたが、素晴らしい歌声でした。
効果音は、芝居によっては自然音より擬音の方が良い場合があります。馬の足音をおわんで、パカパカと作りますがまさにそれに当たります。
現在「ブンナよ木からおりてこい」の効果音を製作中ですが、木の葉を揺らす音で困っています。公園などで新緑の木の葉が風で揺れる音(サワサワ………)は、大変気持ちが良いものです。いざ録音すると録音した音(ザワザワ………)は大変耳ざわりな音に成りました。木から離れて録音すると、周囲の雑音が大きくなってしまい、うまくできません。
静寂の音は、シンセサイザーとプラスチックのチップが触れ合う「カラカラ」で作りました。カラカラ音は木片も試みましたが音色が低く、プラスチックに軍配が上がりました。
日常生活には色々な音が氾濫しておりますが、時々山登りで大自然に包まれて、耳をリフレッシュしています。

3 音響のオペ

音響を流すタイミングは重要で1999年までは、オープンリールのテープレコーダ(左写真)を使用、曲間にタイミングテープ(白色)を入れ(30分のリール2本の編集は1日仕事だった)、即座に頭出しできるようにしていました。オープンリールのテープレコーダを2〜3台を頭出し、早送りと操作すると、次はどのテープレコーダを停止させるか一瞬戸惑う場合があり、年を取ってオペができるか不安に成る時もありました。

2000年からは、テープレコーダからMDプレーヤ(右写真)に代わり、早送りが不要、頭出しは即座にでき大幅に操作性が向上しました。
音質はCDより劣りますが、MDプレーヤは編集、操作性が良く、高齢な私でも音響オペを続けることができました。
現在の動向を友達に聞いたら、音響の編集は全てパソコン、オペもパソコンで、補助にCDプレーヤを使用している。編集ソフトはかなり高価だと言っていた。オペに使用するミキサーもデジタルが主流に成っているが高価である。
次世代へは、かなりの設備投資が必要のようである。

 今後とも宜しくお願いします。