第73回公演
演出より「子どもたちの声が聞こえますか」
「動物会議」 作/エーリヒ・ケストナー 訳/池田香代子(岩波書店刊)
6/26(日)日野七生公会堂
7/ 3(日)日野市民会館小ホール

キャスト&スタッフ紹介





◎会場へのアクセスマップ

■ 日野市民会館

■ 日野七生公会堂
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〜・〜・〜 あ ら す じ 〜・〜・〜

象のオスカル、キリンのレオポルト、ライオンのアロイスが、
いつもの様に、チャド湖で、陽気にお茶会を楽しんでいると、ラジオから、
人間界のニュースが飛び込む。
「北半球と南半球の人間はどちらが偉いか優秀かでもめていた会議は
またしてもこじれた模様。
赤道の境界線では、来たも南も軍を準備するなど、緊張が高まっている」
・・・平和を維持するための話し合いのはずが、
戦争で決着をつけようとしている人間達に、三匹はうんざり。
何よりも、人間の子供達がかわいそう。
「我々動物には、一体何が出来るだろう」と考えはじめる。

そんな時、北半球の将軍、プンプンプッシュの演説が行われる。
「南半球の人間よ、よく聞け。我々は「地球支配めざせ帝国軍」を結成した。
我々に従わない限り、核兵器を使用する事を宣言する!」さあ、大変!

 

オスカルは6本の国際電話を使い、仲間達に呼びかける。
「子供たちの為に、僕達も会議を開こう!
最初で最後の動物会議だ。みんなどうだい?」
それに賛成した動物達が伝言ラップのリズムに乗って世界中から、集合する。
「今日からきっかり四週間、動物ビルで会議があるゾ♪」
トランクに荷物をつめた動物達が、駅へ港へ空港へ!
どこもかしこも動物達でごった返しに!

 

人間達がニューヨークで、第87回目の国際会議を開いた同じ日に、
歌い鳥達による開会のコーラスで、動物会議が始まった。
動物達それぞれの意見が飛び交い、
「二度と戦争や貧困や苦しみをおこさないようにする事」
「国境を無くすこと」を人間達に要求する事が決まった。

 

氷山に乗って動物ビルへやってきた、白熊のパウルは彼の友達、
小さな双子の女の子、オーロラとコロナを連れてくる。
そこで、みんなは、動物会議に子供達にも参加してもらう事にする。
家をなくした子供、親を亡くした子供、
世界の子供の代表が動物ビルにやってきた。

書類をねずみに。制服をイガに。
人間達を支配しているものを無くしてみたが、
すぐにコピーが出来てしまう。
怒ったぷんぷんプッシュ元帥も、
武器の使用を進めてきた。
すっかり打ちのめされた動物達に、
子供達の代表がアイデイアを出した。
「僕は戦争で、家族を亡くし悲しいです。
親達も子供がいなくなると悲しいと思う。
それを世界中の大人に分からせたらどうでしょう?」
次の朝、世界中の子供達が消えてしまった。

 

子供がいなくなり、
初めて子供の大切さが分かった大人達は、
動物達の要求に合意することを決める。
動物達が考えた「平和条約」は・・・
一、軍隊および全ての武器を捨て、二度と戦争をしない。
二、全ての国境を無くす。
三、世界中が仲良くなれるようにする。
四、貧しさを無くし、弱い人を大切にする。
五、子供達がすくすくと育つ、あらゆる環境を作る。

 

動物と大人が握手をし、いよいよ子供達が帰って来た。
大人も子供も動物も、みんな笑顔で未来を夢見る。
オーロラとコロナは、この出来事を誰もが忘れない事を願い、
白熊のパウルと一緒に歌を作曲。
題名は「子供たちの声が聞こえますか」
平和を願う歌声は、世界中に響き渡った。

 



子供たちの声 忘れないでね
青い地球いのちはぐくむ 全ての命大切に
のびのび生きてゆける世界 みんなで作ろう
感じますか子供達の心 聞こえますか子供達の響く声
忘れないで 忘れないでね

愛する心 夢をはぐくむ 全ての願い大切に
いきいき平和で暮らせる世界 みんなで作ろう
word peace to the future
世界に平和を 未来へ

こちらは、地球の反対側、
ミミズのフリードリンは歌います。
「今日からきっかり四週間!動物ビルで会議があるぞ♪」
通りかかったバッタのトムは
「今度はもっと早起きしてでかけた方がいいな」
動物会議はとっくに終わったよ。
動物と子供達が勝利したのさ」

・・・happy end.