劇団「ひの」
太陽の子

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  11/28(土) 11/29(日) 12/5(土) 12/6(日) 12/12(土) 12/13(日)
午後1時        
午後3時      
午後6時      




  命どぅ宝(ぬちどぅたから) = 命こそ宝
    演出/佐藤利勝
 神戸市 湊町。造船所、鋳物工場や鉄鋼所、町工場や長屋がひしめく阪神工業地帯。
港の近く、路地裏にある沖縄料理の大衆的な店「てだのふあ・沖縄亭」が物語の場所です。
その店の一人娘、ふうちゃん(原作では小学6年生)が主人公です。
「てだ」は太陽「ふあ」は子、「てだのふあ」は、ふうちゃんのこと。
名前に負けないくらい明るくたくましい女の子です。
お父さんには心の傷があり、お母さんや店に集まってくる人々と共に、お父さんの病気の原因を探す過程で、幼い時に沖縄の地から捨てられた少年キヨシ(16才)とふうちゃんがたくましく成長し、みんなもいろんな事をつかんでいきます。

灰谷健次郎さんは、お兄さんの自殺をめぐる悩みの果て、沖縄が本土復帰された72年直後に教師を辞め、沖縄やインド、タイを放浪。
その後78年、「太陽の子」は苦難を経てうみだされた力作です。
灰谷さんは後書きの中で『「生」の根源的な意味を考えるために「太陽の子」を書くのだと僕は思いました』と記されています。
本土の捨石とされ集団自決が起きた悲惨な沖縄戦、その後の辛く悲しい出来事、それらに立ち向かう勇気や希望、なにがそれらを突き動かすのかへの眼差しが真髄に迫ってきます。

「沖縄亭」の常連客の一人である青年が「沖縄を知ることは日本をようする近道や」と語ります。
その言葉の意味と重みをしっかり受け止めるためにも、沖縄の風土・文化・戦争・基地の勉強、映画鑑賞を重ね、8月には「ひめゆり隊」の生き証人 吉田秀子様の生死をさまよった真に迫るお話しを聞き、9月には写真家 森住卓様から集団自決や沖縄県民の闘い、基地被害や辺野古の現況について取材された鮮明な写真と克明なお話しを聞き(イラクの劣化ウラン弾の証言も衝撃的でした)、沖縄の踊りや唄や三絃の演奏を講師の方々から学んできました。
また、何人もの劇団員が沖縄本土や沖縄最南端の波照間島、神戸にでかけ現地の空気を吸収してきました。積み重ねてきたことを下地とし、手応えのあるドラマを描ける様に挑んでいます。

多くの方のご支援を得て実現したけいこ場。この9月で早くも1年が経過しました。2月に上演した「ジプシー」で集まった募金により、入口をスロープにすることができました。感謝の気持ちで一杯です。
この間、他団体の発表会、合唱や朗読の練習、会合などに使っていただきました。
その新けいこ場での2回目の公演となります。小・中学生8人の準劇団員と高校生から年配の方まで17人、25人で演じます。
皆さまに感動していただける様にと、スタッフと手を携え全力で日夜、取組んでいます。
「てだのふあ・沖縄亭」へのご来店を心からお待ち申し上げます。


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