皆さんは、お米を食べたことがありますか? “え、何言ってるの? ごはんの事でしょ?“ と思うかも知れませんね。 でも、今回のお話は、アワやヒエしか食べる物がなくて、お米なんか見たこともない人が多かったずいぶん昔の物語です。 |
ある日、山あいの川から、つんぷくかんぷく、つんぷくかんぷくと、おかしな物が流れてきました。
婆さまが拾ってあけてみると、そこにはかわいらしい赤ん坊がいました。
婆さまは「太郎」と名付けて大事に育てていました。 |
“あれ、聞いたことあるなあ・・・” と思った人? ・・・いますよね(笑)。 そうなんです。そもそも、このお話は、日本各地の色々な民話が元になってできているんです。 太郎は鬼とすもうをとったり、天狗から力をもらったりもするんですよ。 面白そうじゃありませんか? |
さて、他にどんなお話が出てくるかはお楽しみとして・・・。 太郎は握りしめていた水晶の玉のようなものをなめながらすくすくと育ち、山の中でネズミやサルやクマたちと遊んでは力強く賢い子になっていきます。 |
ある日のこと、太郎がいつものように山の動物たちと遊んでいると、心が洗われるような美しい笛の音が聞こえてきました。 吹いているのは近くの村に住む「あや」という可愛い娘でした。 あやはすぐに皆と仲良くなり、それからもずっと太郎と関わっていきます。 あやがどんな役回りを演じるのか楽しみになってきましたね(笑)。 まあ、それは観てのお楽しみとして、ここでひとつ大事なことをお話しておきましょう。 |
太郎は、お父さまもお母さまも小さい頃に亡くなってしまったと、婆さまから伝えられていました。 しかし、ある日のこと、婆さまが太郎に言ったのです。 「おかあはなあ・・・生きているかも知れない」 今まで、いないと思っていたお母さんが生きているかも知れないと言われれば、ドキドキしちゃいますよね。 |
そんな太郎に婆さまはある秘密を打ち明けます。 それは、「たつ」という名のお母さんから太郎が生まれ無事に育つまでの、切なくも美しい物語でした・・・。 |
みな様のご来場を心からお待ちしています。