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第96回公演~てだのふあ~
ご来場ありがとうございました

全10回というロングラン公演をやり遂げた役者たちに、劇団「ひの」Web委員による公式突撃インタビューにご協力いただきました。
熱い想いが語られていますので、ぜひご覧ください。


<北谷 多嬉さん / ふうちゃん役>
「太陽の子」を通じて一番伝えたかった事は何ですか??
私は9年前の太陽の子にも出たのですが、今回はふうちゃんを演じるということもあり、作品に対する思いは強かったです。
沖縄の自然や遊び、戦争のこと、周りにいる人々の歴史。ふうちゃんが、これらを学んで成長していく姿を、しっかりと表現したいというのが一番の思いでした。

また、

「かなしいことがあったら
ひとをうらまないこと
かなしいことがあったら
しばらくひとりぼっちになること
かなしいことがあったら
ひっそり考えること」

この言葉がお客さんの心にとまればいいなと思っていました。

それはうまく伝える事ができましたか?
はい。おとうさんの病気をきっかけに沖縄のことを勉強し始めますが、ギッチョンチョンや梶山先生、キヨシくんなど、周りにいる人からたくさんのことを学びました。
ふうちゃんのように、私も周りにいる方々に支えられて、お客さんに「太陽の子」を届けることができました。
舞台から見て、お客さんの反応も良くて、嬉しかったです。

演劇に関するあなたの将来は?
誰かさんに「優しい役ばっかりやってるね」って言われたので、次は悪役を・・・
大学でも演劇を学んでいるので、いろんな事に挑戦していきたいです!
そして、演劇には死ぬまで関わっていたいです!!


<北谷 笑さん / 幼い頃のふうちゃん役>
今回の公演を通じて、楽しかったこと、うまくできたこと、難しかったことを教えてくだい。

・今回は初のけいこ場公演で、10回も公演がありました。舞台裏での転換やプロンプの役割もあったし、3週間の公演の合間に学校もあったし、終わってからもしばらくつかれが取れませんでしたが、学校の友達に「おつかれさま」と言われたので、「やっと終わったんだな」と実感しました。

・難しかったことは、舞台が神戸と沖縄ということもあって、方言です。東京と違って、関西弁は、語尾が上がるのか下がるのかわからないところがありました。

・楽しかったことは、劇団員の皆さんが歌う歌です。私は裏でプロンプをしていたのですが、楽しそうな感じが伝わってきて、つられて歌いそうになっていました。


<榎本 光雄さん / おとうさん役>
「太陽の子」を通じて一番伝えたかった事は何ですか??

・戦争という愚かな過ちから沖縄の方々の受けた悲惨な歴史を学んだ。「ちむぐりさ」沖縄の言葉で単純にかわいそう、たいへんね、でなく「あなたが悲しいと、私も悲しい」。そのような生き方をする沖縄の方々の気持ちを踏みにじるような現在の日本の状況。

・あの頃戦争によって、心の病気になったおとうさん役は、重たいものだった。演技で苦労したのは気持ちを持続させること。

それはうまく伝える事ができましたか?

・舞台裏では、人手不足から待機の役者が舞台転換を受け持つ。そこでも集中は続くわけだが全員が役だけに専念できたら一体どんな舞台が出来上がるんだろう。

・今回は、今までに経験のない役柄をやらせていただきました。とても有意義でした。観に来ていただいた方々に感謝です。ありがとうございました。


<三輪 多紀さん / おかあさん役>
「太陽の子」を通じて一番伝えたかった事は何ですか??
沖縄でおきたことを伝えることはもちろんでしたが、その中にも劇中に生きる人々の優しさとたくましさが伝われば、なおうれしいな、と思って演じていました。

それはうまく伝える事ができましたか?
うーん、どうでしょう。自分ではわかりません。沖縄を誇りに思う気持ちや、だからこそ感じる理不尽さに対する悔しさの表現が一番難しかったです。

演劇に関するあなたの将来は?
観るにしろ出るにしろ、演劇は私の活力源です!今はとにかく、いろいろなジャンルの作品をたくさん観たいです!


<北原 結人さん / キヨシ役>
「太陽の子」を通じて一番伝えたかった事は何ですか??
僕が太陽の子を通じて伝えたかったのは、日本の不条理です。
今の日本は沖縄県民の民意を蔑ろにして基地建設を進めています。大前提として、日本の国防の負担であるアメリカの基地を沖縄などの一部の地域に集中させる事は間違いだと思います。これにより、米軍による事故や事件、騒音などの負担がかかっています。
僕が演じたキヨシはその負担の当事者です。母は米兵に暴行され、生まれた家は基地の下です。こんな不幸が半世紀以上続いています。
これを不条理と言わずになんと言いましょう?
僕はこの演劇を見て頂いた方が少しでも沖縄に関心を持ってくれればと思いキヨシを演じました。

それはうまく伝える事ができましたか?
それを上手く伝えられたかは正直わかりません。
キヨシが日本の不条理について話す所は セリフが長く、一本調子にならないようにしつつ、行ごとに変わる伝えたい事に合わせてスピードなどを変えなきゃいけないのが難しかったです。

演劇に関するあなたの将来は?
演劇に関する自分の将来については、とりあえず演劇だけで食べていける事を目指して日々学んで行きたいと思います。
決して簡単なことではありませんが本当に演劇が大好きなので常に演劇の事を考えていける人生を目指したいです。


<清水 恵さん / 梶山先生役>
「太陽の子」を通じて一番伝えたかった事は何ですか??

・知らなくてはならないことを知らないで過ごしていないだろうか

・今の生がどれほどたくさんの死や悲しみの果てにあるか

ということ

それはうまく伝える事ができましたか?

・お芝居全体としては、伝えられたのではないでしょうか。梶山先生としては、どうなんでしょう?伝えるための一端を担えていたら良いのですが……。

・今回はものすごーく創るのに苦労した役でした。立ち位置がとても難しい。梶山先生と同様、迷い続けてた気がします

演劇に関するあなたの将来は?

・観る方も演じる方も楽しい作品がやりたいですね。

・悲しかったり辛かったりが続いているので、なんも考えてなさそうな、底抜けにバカっぽい役とかやりたいですね。

・創る側として細く長く関われたら良いですね。


<荒谷 郁男さん / オジやん役>
「太陽の子」を終えての感想は?
メッセージ性のあるいい劇に出演したなあ、という思いです。それと、10回もよくやったなあ、という思い。

他にはどうですか?
実際には、弾く真似でしたが、三絃(さんしん)に出会って良かったと思っています。安里屋ユンタに挑戦していましたが、間に合いませんでした。三絃(さんしん)を弾けるようになりたいと思っています。

オジやんについて
私と同じで、酒が好きだねえ。
沖縄の酒、泡盛をこよなく愛している。
三絃(さんしん)が弾ける。どこで覚えたのだろう。
ギッチョンチョンの台詞に、オジやんもアメリカ軍に土地を奪われたとある。収容所に35万人もが入れられたが、オジやんも恐らく入れられたのだろう。オジやんもいろいろ苦しい思いをしたのだと思う。

今後は?
台詞を覚えられる限りは、やるつもりです。何歳までとかは区切らない。


<川上 剛さん / ギッチョンチョン/刑事役>
「太陽の子」を通じて一番伝えたかった事は何ですか??
かくいう私もそうですが…、“知らなくてもいいや”、ではなく、まず“関心を持つ”こと、です。
普段、ニュースで沖縄での出来事を報道されていて、横目で見つつも意識するまでには至らないような気がします。
ヤマトーとウチナー両方のことを知らないと知ったことにならない、というギッチョンチョンのセリフにもあるように、両方知った上で自分の行動を考える、というのが大事かなと思いました。

それはうまく伝える事ができましたか?
おきなわ亭に集まる人達の間の関係だったり、それぞれが考えていることだったりが見えると、お客様にも伝わるのだと思いますが。
ギッチョンチョンの意見としてセリフを伝えられたか。それを相手役にも届かせ、相手役の反応を引き出せたか。うーん、もう一歩工夫が出来たら、というところもあったようにも思ってます。

演劇に関するあなたの将来は?
明るい作品。悪役、奇抜な役、等々、楽しく演じられる役が良いですかね。まあ、どんな役であっても全力でその役割を演じきるってことでしょうか。
劇が本来持っている“味”を出す役でありたいですね。最近、芝居で役をやる度に、自分を改めて見つめ直すきっかけになってるような気がします。
そのことが、自分が生きていく中で、良い方向に作用すると良いな、と思います。


<牧 和彦さん / ろくさん役>
「太陽の子」を通じて一番伝えたかった事は何ですか??
私の役は、ろくさんという、戦争で片腕を失った、いわば物語のキーパーソンとなる役で、作者の言いたいことをダイレクトに観客に伝える役でした。
戦争の残酷さ、また沖縄の人たちが先の大戦で、どれだけ犠牲になったか。今もまだ、沖縄の基地問題など、沖縄を取り巻く環境は改善されていない、ということなどを演劇で伝えたかったです。

それはうまく伝える事ができましたか?
初めは感情的な演技をしていたのですが、それだと伝わりにくいというので、感情を抑えた演技をしました。観客には、この方がより良く伝わったと思います。

演劇に関するあなたの将来は?
映像の演技は、経験ありましたが、演劇の演技は初体験で、非常に勉強になりました。特に、発声法など。もちろん、まだまだですが、これからも演技の道に精進していきます。


<細樅 翔太さん / ギンちゃん/チンピラ1役>
「太陽の子」を通じて一番伝えたかった事は何ですか??
自分の立場上、いかに戦争に対し、人の心に対して無関心、勘違いをしているのか。

それはうまく伝える事ができましたか?
おきなわ亭の客として当事者ぶっているが所々で置いてきぼりをくらうことで表現してみたが、そもそもギンちゃんて必要なの?としか見られていないように感じた。

演劇に関するあなたの将来は?
特になし、自分が成すべきことをするだけであり、こうなりたいというこだわりはない。と言いつつ銀河以降、冒頭で盛り上げる鉄砲玉のポジションに収まってしまったと感じてる。


<鈴木 健太さん / 昭吉/チンピラ2役>
「太陽の子」を通じて一番伝えたかった事は何ですか??

・太陽の子の舞台を通して、戦争の怖さや、つらさを学びました、その気持が観に来て下さった方々にも届く事を願っています。

・舞台を観て沖縄の人達の思いを、少しでも分かってくれる人がいてくれたらと願っています。

・今の沖縄や日本をもっと大事に!という気持で演じました、それが伝わる事を願っています。

それはうまく伝える事ができましたか?

・皆で協力して作った舞台なので、思いは伝わったと信じています。

・笑顔でふうちゃんを元気ずけられるように、と思いながら演じました、沖縄亭の人達の優しさは観ている人達に伝わったと思っています。

・優しい昭吉とチンピラの二役を演じられて、良かったです。

演劇に関するあなたの将来は?

・将来は劇団四季の舞台に立つのが夢です。

・今は「劇団ひの」で皆と舞台に立てる事が嬉しくて、頑張りたいと思っています。

・今回は、二役で優しい昭吉とチンピラ役が難しく、できるか心配でしたが、稽古をするうちに楽しくなりました。また色々な役に挑戦したいです。

・これからも、どんな役でも決められた役を一生懸命演じたいと思います。

・キャストでも、スタッフでも自分ができる事は、どんどん挑戦したいと思います。


<表 美子さん / おかみさん/キヨシの母役>
「太陽の子」を通じて一番伝えたかった事は何ですか??
沖縄の人たちは今も差別され続けていること、そしてヤマトーの人はそれを直視しなくてはならないこと。
もう一つはだれもが掛け替えのない存在であること、謙虚な姿勢で、知らない人生を知る努力が必要なこと(今、自分たちと違うものを排除しようという空気が強いと思います)

それはうまく伝える事ができましたか?
誠実に取り組みました。

演劇に関するあなたの将来は?
少しお休みしますが、たくましく、力強く生きて行く女性たちを描いたものとかがいいですね。
絡み合って創造していくのは楽しいし、劇をつくる醍醐味かと思います。


<癸生川 宇瑠さん / 若杉とき・村の子1役>
「太陽の子」を通じて一番伝えたかった事は何ですか??

・沖縄の歌を歌えたことがこの公演を通じて一番楽しかったところです。「安里屋ユンタ」や「てぃんさぐんぬ花」、自分が歌わない「猫ユンタ」なども覚えて日常の中で歌ってみたりするのが楽しかったです。ほかにも沖縄の歌を覚えてみたいと思いました。歌ってるときはなぜか楽しい気持ちなれました。

・おとうさんの家の侵入を防ぐシーンは難しかったところでもあり、うまくいった所でもあります。最初は本当にこんな大事な場面を私ができるのかと、とても心配でした。
ここだけしかあまりお父さんと直接なにかする場面がなく、稽古でもあまりできなくて色々なアドバイスや指摘を受けて、やっと形になるようになってきました。けれどまだ演技になっていないように感じたり、その時の気持ちを表せなかったりしてとてもここの場面は難しいな、と思いました。でも本番の時、自分も満足のいく演技ができたと思うし、お客さんに帰りに「ここすごくよかった」と言ってくれる人がいてくれてとても嬉しかったです。
最後の公演まできちんと出来たと思います。演じていてとても楽しかったし、演技もしっかりできました。


<佐々木 絢音さん / 若杉みよA・村の子2役>
感想

・やっていくうちに自信がついた

・人が児童劇の時より近くて、前を向くだけできんちょうした

・ていんさぐぬ花の時、前を向くとお客さんと目があって、フリを間違えそうになったり、声が小さくなったりした

学んだこと

・お客さんの表情がよく分かるから、もっとこうしたら良いのでは、と考えられるようになった

・フリを大げさに表情を変えながらやらないと、お客さんに伝わらないことを学んだ

・みんなとちょっと違うフリをするだけで、目立ってしまうのを学んだ

得たこと
・大きな声でセリフが言えるようになり、自信になった


<星 美陽さん / 若杉マリA・村の子3役>
今回の公演を通じて、楽しかったこと、うまくできたこと、難しかったことを教えてくだい。

・最初は楽しい雰囲気の沖縄亭がだんだん悲しい雰囲気になる様子がみんなでうまく表現できました。今回はわたしはふうちゃんのお母さんと会話するセリフがあり、緊張しました。けど、はっきりと言えて、観にきてくれたお客様も笑ってくれて良かったです。

・沖縄の歌や踊りは覚えたはずなのに、本番になると動きや声が小さくなってしまった回もあったので、これからは初演から大きな声と動きが出来るようにしたいです。戦争の事や、お父さんがさくらんする場面が出てくるので、怖くなって帰ってしまったお友達もいました。けど、最後まで見てくれたお友達もたくさんいて良かったです。

・次はみんなが笑って楽しめるお話のお芝居がやりたいです。そしていつかは、お姫様の役をやりたいです。


<匹田 永遠さん / 若杉みよB・村の子4役>
「今回の公演を通じて、楽しかったこと、うまくできたこと、難しかったことを教えてくだい。

・初めて裏方のお仕事をやったけど、すごく大変でした。間違えてしまう所もありました。裏方に加えて出番もあるから、それも大変でした。

・感想は、緊張はしたけれど、すごく上手くいきました。次は元気な楽しい役をやりたいです。


<古箭 初芽さん / 若杉マリB・村の子5役>
今回の公演を通じて、楽しかったこと、うまくできたこと、難しかったことを教えてくだい。

・沖縄のこと、戦争のことをたくさん知ることが出来ました。

・いろいろなシーンがあってどこで出ていけば良いのかが難しかったけど、お姉さん達が教えてくれたので助かりました。長い待ち時間も、お姉さん達が笑わせてくれて楽しかったです。

・草花遊びのシーンで立ってから言うのが上手くできました。


<平本 悠乃さん / 桐堂くみ・村の子6役>
「太陽の子」を通じて一番伝えたかった事は何ですか??

・命は大切なんだという事

それはうまく伝える事ができましたか?

・劇団のみんなで一緒に頑張ったから伝えることができたと思います。

・難しかったところは(ワラミゴで作ったカメ)の所が簡単そうでなんだか難しいと感じた。


<京徳 大翔さん / 桐堂ひさし・村の子7役>
今回の公演を通じて、楽しかったこと、うまくできたこと、難しかったことを教えてくだい。

・大人劇で、舞台の装置が本格的でワクワクしました。

・お客さんが目の前にいたので、緊張した。


<天野 冴香さん / 金城ひろ子・村の子8役>
「今回の公演を通じて、楽しかったこと、うまくできたこと、難しかったことを教えてくだい。

・公演をやってみて、今回は、大人劇で原作も意味が分からない言葉がたくさんあり、ハードな劇になりそうだなと思いました。

・練習で頑張ったことは、表情の作り方です。歌を歌う時、いつも表情が固くなってしまうので、家で口のストレッチしました。歌わないときも笑ったりする練習が難しかったです。でも、本番で出来て良かったです。


プロローグ[回想](港)


プロローグ[回想](港)


一幕 1場:神戸党・沖縄党(沖縄亭)


一幕 1場:神戸党・沖縄党(沖縄亭)


2場: 草花遊び(教室)


2場: 草花遊び(教室)


3場-1:涙(沖縄亭)


3場-1:涙(沖縄亭)


3場-2: 悲しみ(沖縄亭)


4場-1:屈辱(沖縄亭)


4場-2: 心の病気(教室)


5場:戦争(アパート)


6場:約束 (港)


6場:約束 (港)


7場-1: 差別(料亭しのじま)


7場-2:ちむぐりさ(ふうちゃんの家)


8場-1: けが(沖縄亭の裏)


8場-2: 錯乱(ときちゃんの家)


9場:入院( 病院)


二幕 10場-1:餓死(沖縄亭)


二幕 10場-1:餓死(沖縄亭)


11場-1:コンパス(アパート)


11場-2:疑問(沖縄亭)


12場-1:叫び(沖縄亭)


12場-2:格闘(アパートの前)


13場:本当の勉強(架空)


14場-1:沖縄党(アパート)


14場-2: 楽園[回想](港)


14場-3:ふるさと(架空)


14場-3:ふるさと(架空)


15場-1:キヨシの決意(公園)


15場-2:発見(架空)


16場:告発(病院)


16場:告発(病院)


17場-1:やさしさ(ふうちゃんの家)


17場-2:勇気(架空)


18場-1: 死(沖縄亭)


18場-1: 死(沖縄亭)


18場-2:てだのふあ[夢](波照間島)


エピローグ(波照間島)


エピローグ(波照間島)


カーテンコール


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